Generation Z分析

三浦展分析コラム 特別連載

第4回よさこいナショナリズム
地域社会の溶解した時代におけるJ意識
 着物、浴衣、甚平、手ぬぐい、花火、よさこいなど、和風の服装、小物、行事を好む。特に女子高校生ではよさこいを踊ったことがある人が53%、男子高校生でも48%いる(携帯2次調査)。たしかに現在、全国各地で地域おこしイベントとして、よさこい踊りが行われていることはよく知られている。とはいえ、女子高校生の53%がよさこいを踊ったことがあるとは驚きである(学校の行事としてよさこいが踊られるケースもあるようだが、それにしても多い)。

 こうした和風志向、日本回帰的な現象も、非合理主義と同様、これまでの価値観が溶解した中で、確かな何かを探し求めようとする心理の現れなのかも知れない。
 グローバル化の進展によって日本の地方の地場産業は壊滅し、商店街は閉鎖され、地域社会は液状化した(拙著『ファスト風土化する日本』)。日本社会の既存の価値観が溶解した以上に、地方では生活の全体が溶解している。そして、それに代わる普遍的原理をわれわれは獲得してない。まさにそうだからこそ、地域社会の中で人生の目標を見つけ出せずに無為に過ごしている若者、いや、若者だけではない地域住民全体の感情のはけ口として、よさこいが求められているのかも知れない。
Q. したことがある事柄は?(MA)
  男・高校生 女・高校生
振袖などの着物を着る 18.2 40.4
浴衣を着る 25.0 86.0
甚平を着る 45.5 30.7
てぬぐいを使う 43.2 35.7
風呂敷を使う 25.0 21.3
和柄プリントの洋服(Tシャツ・ジーンズなど)を着る 52.3 29.2
和柄プリントの小物(ハンカチなど)を使う 31.8 45.9
花火大会に行く 90.9 91.8
三味線をひく 13.6 12.9
ヨサコイ・ソーランを踊る 47.7 53.2
ヨサコイ・ソーラン祭りに行く 27.3 18.7
どれもしたことがない 2.3 1.8
資料:携帯3次調査
(以下つづきは、2008年3月刊行予定の『溶解する社会が生んだ新世代 Generation Z登場!』(仮称)で発表いたします。)

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